都営地下鉄車両内で携帯通信可能に 東京都が全面支援で年内目指す

ソフトバンク孫正義社長は20日、東京都庁を訪問し、都営地下鉄の車両内で、走行中でも携帯電話のメールやインターネット機能が使えるよう通信環境の改善に協力を求めた。面会した猪瀬直樹副知事は全面的な支援を約束し、年内に通信開始を目指すことで一致した。国内の地下鉄では福岡市など一部を除き、駅構内以外での通信環境整備は遅れており、都が積極支援することで他の地下鉄にも波及しそうだ。

 今回の訪問は、孫社長ミニブログツイッター」で提案し、猪瀬副知事がこれに応じる形で実現した。

 孫社長は、社団法人「移動通信基盤整備協会」の理事内定者の立場で協力を求めており、アンテナなどの整備費用は同協会に所属する通信各社が負担する。

 猪瀬副知事は「サラリーマンが電車の中で仕事をすることができ生産性もあがる」と協力を快諾。都が47%の株式を保有する東京メトロにも協力を働きかけていく。通信環境の改善は、スマートフォン(高機能携帯電話)の普及による加入者の要望が背景にあるとされ、孫社長は「社会的にも機が熟した。他の都道府県の地下鉄の環境改善も加速させたい」とした。